キハ11形気動車(JR東海)



キハ11形気動車。
 

 キハ11形という形式名は、元々、国鉄時代に登場したキハ10系気動車の仲間に付けられていました。キハ10系は液体変速機を用いた『液体式気動車』の黎明期に登場した気動車で、非電化区間の無煙化(蒸気機関車の廃止)・気動車化に貢献しました。
 しかし、車体幅が2700mmと在来の客車よりも小さく、キハ40系など、より大きく、力の強い気動車が登場すると、次々に役目を終えていきました。国鉄時代の末期に、私鉄譲渡車を除いて全てのキハ10系が役目を終えました。

 JR化後、国鉄時代からの気動車を多く継承していたJR東海は、それらの老朽化に伴い、特に普通列車として格下げ使用していたJR東海の最古参気動車=急行形気動車キハ58系の置き換えのために、普通列車としてより使いやすい気動車を投入することにしました。
 そして登場させたのが、写真の気動車です。形式名も、改めてキハ11形と名付けられたのでした。この気動車は1両単位で運転でき、バスのようにワンマン運転にも対応しています。
 路線の条件に合わせていくつかのバージョンが作られ、最新版の300番台ではステンレス・無塗装車体となり、トイレが付けられました。
 現在、紀伊半島を中心に、JR東海管内の非電化区間で見ることが出来ます。

 
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