東京メトロ(営団)5000系(千代田線)




1969年(昭和44年)12月20日に開業した千代田線には、当初、東西線と同じ5000系電車(ステンレス車)が使用されていました。ただし、帯は千代田線を示す緑色です。
最初は5両編成で運転されましたが、1971年(昭和46年)4月20日に国鉄常磐緩行線との相互乗り入れが開始されるのに合わせて、 5両編成を2本繋げた10両編成(先頭車どうしの通り抜けは不可)に組み替えられました。しかし編成の本数が半分に減ってしまったため、 6000系という新しい車輌を作って、減った分を補いました。

1978年(昭和53年)3月31日に千代田線は小田急線との相互乗り入れを開始しますが、5000系は小田急には乗り入れできませんでした。
さらに東西線が7両編成から10両編成に増強されるのに伴い、車輌が不足するため、支線(綾瀬〜北綾瀬)用の3両編成×2本を残して1981(昭和56)年に全て東西線に転属しました。


残された千代田線支線用の5000系も、支線のATO(自動運転)化とワンマン運転化に伴い、2001年に同系のアルミ車と交代しました。
このアルミ車は1966(昭和41)年に東西線に投入されたもので、元々は7両編成を組んでいました。
10両編成化された時には5両編成を2本繋げた編成(こちらは先頭車どうしの通り抜けが可能)となり、千代田線に転属された時に再び2本に切り離されて、それぞれの中間車が2両ずつ廃車されました。

旅客車輌としての役目を終えた支線用のステンレス車は、1編成が廃車、もう1編成が有楽町線の新木場の車輌基地内で牽引車などとして使用されました。しかし、牽引用も廃車になりました。
また、東西線では2007年3月に5000系が全て引退しましたが、千代田線の支線では後継車両がおらず、しばらくは安泰かと思われます。
しかし、アルミ車については本家の東西線から引退しており、千代田線に移った車輌のほうが長生きすることになるとは、なんという皮肉なのでしょう。



 


現在活躍中の5000形アルミ車。2002年頃、綾瀬駅で撮影。




昔の千代田線の名残をとどめていた、ステンレス車。
1993年、北綾瀬駅で撮影。






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