485系
 


 

485系ボンネット
↑大阪駅で発車を待つ、485系ボンネット車による特急『雷鳥』。
現在、ボンネットのクハ481形は、営業運転から全て撤退しています。


ムーンライトえちご
↑夜行快速『ムーンライトえちご』。客室の半分がグリーン席になっている先頭車も連結。
2004年3月27日、新宿にて。
臨時列車になった現在は、グリーン車のない183系が使われています。



 

 485系は、直流区間と交流50ヘルツ・60ヘルツ区間、いずれの方式の電化区間でも直通運転できるようにと登場した特急形電車です。1968(昭和43)年に登場しました。

 交直両用の特急形電車には、1964年登場の481系、1965年登場の483系がいましたが、481系は60ヘルツ区間、483系は50ヘルツの区間しか走れなかったため、双方の交流区間どうしの直通運転は出来ませんでした。これでは車輌の配置転換をしたりするのに不便なので、481系と483系、両方の機能を併せた485系の登場となりました。但し、主電動機を持たない付随車は電源方式の変更とは無関係なため、481系のまま増やされています。

 485系の登場で、50・60ヘルツ両方の交流区間を持つ日本海縦貫線(大阪〜青森を日本海ルートで結ぶ路線の総称。湖西線、北陸本線、信越本線、羽越本線、奥羽本線が含まれる)を全線走破する電車特急が設定出来るようになり、大阪〜青森間を気動車(キハ82系)で直通運転していた気動車特急『白鳥』が電車化されました(白鳥は2001年に一旦廃止され、東北新幹線の八戸延伸で再編された八戸〜函館間の特急列車に改めて命名されました。これにも485系が使われています)。

 485系は、増やされていく過程で様々な仕様の車輌が登場しました。先頭車を見てみると、初期の車輌はボンネット、次が“ゲンコツ形”と呼ばれる先頭部に貫通扉を備えた200番台、200番台から貫通扉を省いた300番台、300番台の屋上ヘッドライトを2灯式にし、北海道仕様にした1500番台が登場しています(1500番台は北海道で短い活躍をした後、全国各地に解散していきました)。さらに、改造で先頭動力車クモハ485形になった車輌もいます。
 


 

 山陽・鹿児島本線の『つばめ』、日豊本線の『にちりん』、長崎本線の『かもめ』、北陸本線の『雷鳥』『しらさぎ』、羽越本線の『いなほ』『鳥海』、東北本線の『ひばり』『はつかり』『やまびこ』『やまばと』、常磐線の『ひたち』など、交流区間に乗り入れる多くの特急電車に投入され、食堂車・グリーン車を連ねた最大12両編成で活躍しました。
 現在は多くの特急が新幹線や新形車両と交代し、食堂車も全廃されて活躍の幅はかなり狭くなりました。しかし、日本海縦貫線を中心にまだまだ特急として活躍を続けています。中には大幅なリニューアル改造が施されて新形車両と見まごうばかりのデザインに更新されたり、役目を終えた食堂車が客車に改造されて、豪華寝台列車『北斗星』『トワイライトエクスプレス』の一流レストランになった車輌もいます。車体を乗せ替えて、ジョイフルトレインに改造された車輌もいます。





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