寿命の適正化とメンテナンスコストの削減を目標にして作られた、JR東日本の次世代通勤形電車、いわゆる“走るンです”シリーズの第一人者です。
先に試作車の901系が作られ、そこから得られた結果を基に、1993年から量産が開始されました。
まず京浜東北線に導入され、この時901系も209系に編入されて、900番台になりました。
その後南武線と川越・八高線にも導入され、さらには臨海高速鉄道(りんかい線)の70-000系も209系のシステムを踏襲して登場します。
通勤ラッシュの激しい総武・中央緩行線では、収容能力を上げるために幅広の車体を持った500番台が登場。この500番台のボディーデザインは、後にE231系に継承されていくことになります。
1999年には、地下鉄千代田線・JR常磐緩行線の車輌を増やすために、貫通扉付きの1000番台が2編成登場します。こちらのデザインも、後に東西線と総武・中央緩行線との相互乗り入れ用新型車E231系800番台に引き継がれました。
現在は、京浜東北線に後継のE233系が導入され、京浜東北線では500番台も含めて全て引退。一部はトイレの取り付けと先頭車両へのセミクロスシート化改造を施した上で、房総半島に転属しました。
103系の最後の1両が廃車されるより、209系の最初の1両が廃車される方が早いのではないかと考える人もいましたが、実際にそのとおりになってしまいました。
↑浜松町駅を発車する209系900番台(現在は廃車)。900番台の編成には、6ドア車が組み込まれていませんでした。