165系


↑木曽路の普通列車で余生を送る、JR東海の165系湘南色。(1999年7月14日、定期運転終了)。

 

中央西線で現役だった頃の165系直流急行形電車です。
普通列車に格下げされた後は、クハ165形+モハ164形+クモハ165形で3両編成を組み、ラッシュ時には2本連結して6両編成にして使用していました。また、晩年は東海道本線の臨時大垣夜行に使用されることもありました。
現在は全て現役を退きましたが、JR東海の博物館『リニア・鉄道館』で2両が保存される予定になっています。



 

2002年8月、新潟にて
↑新宿〜村上を結ぶ夜行快速、『ムーンライトえちご』に使用された165系。

 

夜行バスとの競争に備え、座席をグリーン車と同様のリクライニングシートに交換するなど、車内は大幅に改良されました。
一時は信越本線の昼行急行『赤倉』(1997年10月1日、特急『みのり』に格上げ)でも使用され、休日には新宿〜黒磯間の臨時快速『フェアーウェイ』にも使用されました。
老朽化のため、2003年に引退。485系に置き換えられた後、運転区間を新宿〜新潟間に短縮、2010年3月から臨時列車に格下げされ、183系に置き換えられました。



 

モハ164-504
↑モハ164形500番台(中津川にて)


元々は、山陽本線を走る急行列車のために用意された車輌で、14両が製造されました。
165系を使った急行列車に対し、岡山駅などで2両増結する作業が行われていましたが、その作業をしやすくするため、クモハ165形とユニットを組むモハ164形に回送用運転台を取り付けた特製品が用意されました。それが、このモハ164形500番台です。
回送用運転台がある関係で、トイレと出入り口の位置関係が通常のモハ164形とは逆になっています。




 165系は1963年、山岳線の急行電車のために登場した電車で、上信越線を中心に活躍しました。後に東海道本線の急行『東海』、山陽本線・宇野線の急行『鷲羽』などでも活躍。東京〜大垣間の夜行普通列車『大垣夜行』での活躍を覚えている方も多いでしょう。
 急行全盛期には、半室ビュッフェ車のサハシ165形とグリーン車のサロ163・サロ165形を連結した最大12両編成で運転されていました。
 さらに165系の仲間には、碓氷峠でEF63形電気機関車と協調運転できるようにした169系がいて、信越本線の急行で活躍しました。

 その後、急行列車が減って華々しい活躍を目にする機会が少なくなりましたが、今度は中央西線などの普通列車や上・信越線の夜行快速『ムーンライトえちご』で活躍。新天地を求めて私鉄の秩父鉄道や富士急行へ移った車輌もいます。
 他にも、なのはなやパノラマエクスプレスアルプス等のジョイフルトレインに改造された車輌もいます。
 老朽化のため、2003年9月28に運転された急行『さよならこころ』を最後にJR線上からは姿を消し、現在は富士急行で、元パノラマエクスプレスアルプスが『フジサン特急』として活躍しています。

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